しばらく作業していた彩色過程の素材も一段落し、次の素材の作業に入ってるのですが時間がかかりそうなんでまだアップできそうにありません。仕事の合間に作業してるのでコツコツと進めていって徐々にアップしていきます。
さてアップする素材がないのでどうしようかと考えましたが、少し「背景美術」とゲーム業界についての雑感を。
私が今仕事としているのは、ゲームにおける「美術素材」とでもいうようなものです。
元々アニメーションの背景美術の制作をしている会社で働いたことがあり、そこで覚えたスキルでそのままゲームの美術に対応していました。
ゲームで使われる美術素材といってもいろいろなものがあるのですが、大別すれば私が担当するのは2Dの「背景画」と「美術デザイン」の2つです。 2Dの背景画は要するに1枚絵の背景で、キャラクターの立ち絵(バストアップ)を表示させるシステムを採用したゲームで使われるものになります。主にADVやSLG・RPG等で使われることが多いです。
美術デザインは、実際にゲームに使われる素材ではないことが多いですが、3Dのオブジェクトや3Dで構成された背景を作るための見本・参考にしたりする設定画のことを言います。キャラクターデザインの美術版と言えば分かりやすいでしょうか。3Dを利用したゲームを作る際に必要になる素材と言えます。
現状ゲーム業界を考えたとき、3Dで表現されたゲームが主流になっており、その傾向は今後さらに進むのではないかと考えています。 例外としてはPCのアダルトゲームに関しては2D表現のADVが多く、背景画の需要は今後も続くと思いますが。(現に私が今までに関わってきたゲームにはPCのアダルトゲームが多いです)
ただ全体として考えても、3D表現への移行が進み始めており、今後次世代機が普及していくことを考えると2Dの背景画素材の需要は徐々に少なくなっていくと思います。(ADV的なシステムを取り入れたゲームがまったく無くなるとも思いませんが・・・・・)また2D背景画にしても次世代機のグラフィック表現の向上もあり、さらなる品質向上が必要になることは確かです。
一方美術デザインは、3D素材の為の見本・参考という事で考えれば今後需要が高まるのではないかと考えています。ただ、美術デザインを制作する為には背景画を作成するのとはまた違った技術・考え方が必要であり、3Dに対しての技術・知識も必要になっていきます。そう考えれば「背景画」と「美術デザイン」の2つは延長線上にはあるが別物、という事ではないかと思います。
今自分は主にPCのアダルトゲーム業界に関わっていますが、この手のゲームはほとんど「美術デザイン」を必要としません。(簡易的なADVが多いため当たり前と言えば当たり前ですが・・・)「背景画」を必要とする最近では結構レアな業種ではありますが、なかなか「美術デザイン」の仕事を経験する機会がないのでちょっと考え物だったりもします。
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